【お詫びと訂正】『狩猟生活』VOL.1「解体実践 Part2 鳥類編 カモを解体する」について


【お詫びと訂正】
『狩猟生活』VOL.1「解体実践 Part2 鳥類編 カモを解体する」について



P.108〜のカモの解体の手順等について、「安全においしく命をいただく」という弊誌の主旨から考えると、ふさわしくない内容が掲載されております。

誌面では、羽をむしったあとに内臓を摘出していますが、 捕獲後すぐに腸や内臓を摘出してから羽をむしる 方法を取ったほうが、衛生的でおいしい肉を得ることができます。

鳥類を処理するにあたって、数名の猟師に編集部で追加取材をしたところ、以下の回答を得ることができましたので、この場を借りましてあらためて手順を紹介します。


< 1 >
捕獲して血抜きをしたら、なによりも先に、素早く腸(ワタ)を抜くことを最優先で行わなければならない。
腸には、細菌やウイルス、寄生虫が潜んでいる可能性があることや、時間とともに腐敗していきガスが発生する。長い時間、腹腔内に腸や内臓を入れたままにしておくと、それらによって肉を劣化させてしまうのは明らかだ。ヤマドリでは、30分も経たないうちに臭いが出はじめると話す猟師もいる。とにかく、時間との勝負である。

< 2 >
処理の方法だが、肛門からガットフックを差してワタだけを抜き、心臓や肝臓、砂肝を残したまま肉を熟成させる場合もある。だが、内臓は傷みが早い部位で外気温との兼ね合いもあるので、一律に「何日間置くと食べごろです」とはいえない。衛生上の安心を得るためには、肛門をくり抜いて内臓をすべて摘出する方法が確実だ。

< 3 >
内臓を摘出したら、きれいな水で腹腔内の血や汚物をしっかり洗い流す。猟場によっては、きれいな水が手に入る場所と入らない場所がある。そこで、猟師のなかには、常にペットボトルに洗浄用の水を入れて持ち歩いている人もいる。

< 4 >
羽をむしるのはそのあと。羽をむしり終えたら解体に入る。内臓の汚れを肉に付着させにくくするという意味でもこの順序は大切。
獲物によって肉の味に個体差はあるにせよ、迅速で的確な処理を行うことで、野生の鳥類でもクセがない本来のおいしい肉を得ることができる。

< 5 >
同記事内では、腸抜きを含む内臓の抜き取りをキッチン内で行い、肉の切り分けに使っているのと同一のまな板の上で行っているが、これは細菌やウイルス、寄生虫対策の観点から絶対にしてはいけない。


また、記事本文中でカモ肉の臭みや肉質について言及していますが、トップ写真にはカルガモを掲載していながら、実際の解体の写真にはホシハジロ(一般的に猟師が捕獲するマガモやカルガモ、コガモなどの「陸ガモ」と異なり、臭みが強い「海ガモ」に分類される)を用いており、読者に誤解を与えるとの指摘もありました。


読者の皆さまをはじめ関係各氏に混乱を招いてしまったことをお詫び申し上げます。適正な解体の手順については、次号であらためて掲載させていただく予定です。